カルト宗教脱出レポ

あとがき

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

トップページでもふれましたが、この物語は私自身の体験に基いて記したものです。20年以上も前のできごとなので、記憶が曖昧になっている箇所が多く、細かい食い違いは多々あると思いますが、大筋の展開においては事実のとおりです。

 

対決前夜に書き綴った「警察宛の封書」が手元にあれば、より正確で克明な記録が再現できたはずですが、残念ながらあの封書は、脱出直後に立ち寄った梶本の下宿で、「勝利宣言だっっ!!」とばかりに景気よくビリビリに破り捨ててしまいました。

 

したがって、これ以上つけ加えるべき新事実が出てくることはありませんが、ここでは「あとがき」として若干の補足を記しておきたいと思います。

 

 

 

おそらくおわかりのことと思いますが、物語中の「真理研究会」は正しくは「原理研究会」、そう、あの「統一教会」(世界基督教統一神霊協会)の下部組織です。おもに全国の大学を舞台に活動しています。

 

それまでは、そのような宗教や学生組織が存在することなど知りませんでしたが、私が脱会した直後、山崎浩子・桜田淳子の合同結婚式や霊感商法で話題となり、きわめて危険な団体であることを再認識させられ、改めてほっと胸をなでおろしたものです。

 

英名の略称で「CARP(カープ)」と呼ばれることも多いそうですが、よりによってプロ野球の某球団名と同一とは、どこまでも世間をナメた集団ですね。

 

さて、再三繰り返しているように、基本的には事実に基づいた物語ですが、二箇所ばかり意図的に記憶と異なる記述をしたところがあります。

 

一つは、おばんがスキヤキに対して猛烈な拒絶反応を示した場面。スキヤキを口実にセミナーへの参加を断った私を、おばんが厳しくたしなめたのは事実ですが、ヒステリーの発作を起こして暴れたというのは、つい筆が走り過ぎた結果の誇張です。

 

もう一つは、最後のシーン。2DAYSセミナーの浜田君が、私の隣に立っていた新入生にアプローチを仕掛けたというのも小説的脚色です。しかし、実際に浜田君が青いバインダーを抱えて学内を徘徊していたのは事実であり、おそらく彼は正式に入信してしまったのでしょう。

 

幸いにも私はわずか2ヶ月ほどの関わりだけで関係を断つことができましたが、2DAYS直後の対決を避け、事なかれに流されて、あのままズルズル在籍していたら、浜田君のようになっていたことは明らかです。もっと深刻な事態に至っていたかもしれません。ぞっとすると同時に安堵のため息がもれますが、ただ浜田君のご家族の心痛を思うと、今さらながらやり切れなさに胸が痛みます。

 

本来、宗教とか啓発セミナーの類は、人々が心の平穏を得て幸せに暮す、あるいはそれを糧として人間的成長を遂げるためのものではないでしょうか。それを食い物にして一部の人間だけが私利私欲を貪り、騙された人たちやその家族は長年にわたって苦しみを背負い込むという構図は、憤りの対象にしかなりません。

 

このサイトが、不幸への転落を未然に防ぐための、何らかのお役に立てれば幸いです。





 
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